PROFILE
プロフィール
上質資料クリエイター
内藤しおり
MY STORY
作成ノウハウを取得
企業の内部資料の実情と課題について知る
起業家という選択肢を知る
雇用される働き方に限界を感じる
仕事と育児、さらに家庭・社会での「役割」が増え続け、オーバーワークに
資料づくりの技術を伝える決断をする
のべ100名以上が参加
女性の自立サポートの3サービスを中心に事業を展開
INTERVIEW
Q, 資料作成を極めることにしたきっかけは?
A, 「人」と深く関われる仕事だと感じたことです。
最初に資料作成を習得したのは学部生から大学院生時代でした。農学部で野菜の鮮度保持の研究に携わっていたのですが、ゼミの発表や論文発表のためにパワーポイントの使い方を覚え、また、教授から「論理的で無駄のない資料づくり」について指導を受け、資料作りの面白さ、奥深さを知り没頭しました。
修士論文では、徹夜の実験に何度も取り組み、事象の法則を見つけ、過去の論文からエビデンスを見つけていく過程に「世の中は、まだまだ知らないことばかり」と、とてもワクワクしましたが、研究を一生の仕事にしたいとは思いませんでした。私は「人」への関心がとても強く「人」と関わる仕事がしたいと思ったからです。
その後、派遣社員として大手スポーツメーカーの役員秘書の職に就きました。以後、3社の大手企業に勤務したのですが、このとき企業の内部資料の実情を知れたのは貴重な経験でした。年間300件を超える資料を作成し、社内資料に関する課題の解消や改善に貢献することができ、企業でも資料作成技術が求められていることを実感しました。
このときに上司から言われた「 相手の頭の中を形にするのが仕事 」という言葉は、今でも仕事の礎として、大切にしています。
Q, 上質資料作成には、どんな経験が生かされていますか?
A, 「人への興味」と「色彩感覚」です。
1つ目の「 人への興味 」ですが、私は本当に「 人 」が好きで、対面してその人のエネルギーを感じたい、言葉を交わしたいと考えるタイプです。これまでも、本を読んで興味を持った著者に会いに行ったり、一緒にお仕事をしてみたい方に積極的にコンタクトをとってきました。その人の中にある「 真実 」を知り、それを資料として表現することが、その方のブランド力を強化すると考えています。
そして、2つ目の「 色彩感覚 」は、大好きな花と関わる中で身につけました。大学生時代には茶華道を嗜み、フラワーアレンジメントの国家資格を習得しました。また、フローリストとして活動したり、自宅で小さなサロンを開いたり、お花の世界での仕事を夢見ていた時期もありました。花と関わる中で培われた色彩感覚は、資料に自然界の繊細なニュアンスを加え、「ブランドを魅せる配色」として役立っています。
Q, なぜ起業したのですか?
A, 目の前の人を本当に大切にできる働き方だと考えたからです。
「 起業 」という働き方を初めて意識したのは、結婚後に「女性起業塾」を受講したときです。起業することは特別なことではなく、私にも「 起業 」という選択肢があるんだ!と知りました。
その後、 3人の子どもの出産・育児を経て、社会復帰をしましたが、子育てをしながら働く難しさを実感しました。さらに仕事、家事、育児のほかにも、地域の役員、保育園の役員、PTA役員など、役割が増える毎にワークライフバランスは崩れてゆき「なぜ、仕事をしているのだろう?」と働く意義を見いだせず、働き方について葛藤を抱えていました。
約10年間、働き方を模索した結果「目の前の人を本当に大切にできる働き方」をしたい!という想いから、起業にチャレンジ。100枚2万円という破格で資料作成の副業をスタートし、2017年にはフリーランスとしての活動を本格的に開始しました。
Q, 資料づくりセミナーを始めた理由は?
A, 技術を伝えることで、多くの人の可能性を広げていきたいと考えたからです。
起業して多忙を極めていた頃、父が他界しました。当時「 目の前にいる人を大切にしたい 」と思って起業したのに、現実にはそうなっていない状況にあり、父の死は現状を見直すきっかけとなりました。仕事を一旦整理し、改めて「私が貢献できること」を見つめ直しました。
「 人の可能性を広げる資料作成の仕事がしたい 」との結論に至りましたが、このとき、自分がプレイヤーでいるだけでなく、資料づくりの技術を伝えることで、より多くの方の可能性を広げることができると考え、資料づくりセミナーの開催を決意しました。
セミナーは、たった4名での開催から始まり、1年間で延べ100名以上の参加者から「わかりやすい」「資料作りの奥深さを感じた」「90分受けただけで資料が劇的に変わった!」とのお声を多数いただきました。同時に、想像以上に資料づくりに困っている方が多いことを知り、資料づくりの知識やノウハウへの需要の高さを実感しました。
Q, なぜ女性の自立サポートをしているのか?
A, 女性の経済的自立は、家族の選択肢を増やし、可能性を広げられると考えているからです。
2021年、夫が休職し、私が一家の大黒柱になる経験をしました。このとき、私が経済的に家計を支え、夫にも安心して十分な療養期間をとってもらうことができたのは、私が「 起業 」という働き方を選択していたから。
女性はライフステージの変化や、住む場所などによって働き方に制約があると思いがちですが、実は、思っている以上に働き方は多様で、自分で選択できるものだと私は考えます。私自身も働き方に悶々と悩んだ10年間があり、そこから一歩ずつ踏み出して、気が付いたら理想の働き方ができている「 今 」があります。
今まで知らなかった選択肢を知るだけで、新たな道が開けていくこともあります。現状に満足しておらず、働き方を模索している方がいらっしゃるなら、その選択肢を広げるお手伝いをしていきたいと考えています。